SPECIAL ISSUE ─ ENGLAND NATIONAL TEAM
PREMIER LEAGUE DAILY
SPECIAL ISSUE
ケインのPK失敗直後、2枚替えが逆転を呼ぶ W杯王者スペイン、ウェンブリーで3-2
27 Sept (Sun) 特別号:UEFAネーションズリーグ、イングランド vs スペインの1試合を詳報。通常の対象5大会は本号では扱わない
THE STORY OF THE DAY
W杯王者スペインが、UEFAネーションズリーグの初戦でイングランドをウェンブリーで3-2と破った。2分にマルク・ゲイのミスからラミネ・ヤマルが先制し、イングランドは36分にアンソニー・ゴードン、40分にハリー・ケインが決めて2-1で前半を折り返した。51分のロドリのファウルはVARの介入でPKとなったが、54分にケインは軸足を滑らせ、ボールに2度触れてクロスバーに当てた1 , 2 。55分、ルイス・デ・ラ・フエンテ監督はフェラン・トーレスとニコ・ウィリアムズを下げ、ミケル・オヤルサバルとアレックス・バエナを入れた。60分にバエナが同点弾を決め、74分にはバエナのパスからオヤルサバルが決勝点を奪った。スペインの無敗は39試合に伸びた1 , 2 , 3 。
イングランドの先発11人のうち7人はプレミアリーグ所属で、そのうち3人がマンチェスター・シティの選手だった。スペインの1点目はゲイのボールロスト、2点目はニコ・オライリーのパスミスから生まれ、どちらもシティの選手が絡んだ4 , 5 , 6 。前日には、シティが財務規則違反の告発115件の大半で有罪とされたと報じられていた。トゥヘル監督は「選手たちがその話をするのは想像できる」としながらも、「気が散ったとは思わない」と話している。イングランドで最も光ったのは、今季からバルセロナでプレーするゴードンだった1 , 6 , 7 , 8 。
English
World champions Spain came from behind to beat England 3-2 at Wembley in their opening Nations League game. Lamine Yamal scored in the second minute after a mistake by Marc Guéhi, and England replied through Anthony Gordon in the 36th minute and Harry Kane in the 40th to lead 2-1 at half-time. Rodri’s foul in the 51st minute became a penalty after a VAR intervention, but in the 54th minute Kane slipped on his standing foot, touched the ball twice and hit the crossbar. In the 55th minute, Luis de la Fuente replaced Ferran Torres and Nico Williams with Mikel Oyarzabal and Álex Baena. Baena equalised in the 60th minute, and Oyarzabal scored the winner from Baena’s pass in the 74th. Spain’s unbeaten run now stands at 39 games.
Seven of England’s starting XI play in the Premier League, and three of them play for Manchester City. Spain’s first goal came from Guéhi losing the ball and their second from a misplaced pass by Nico O’Reilly, so City players were involved in both. A day earlier, it had been reported that City were found guilty of most of the 115 charges against them for breaking financial rules. Thomas Tuchel said he could imagine the players talking about it, but he did not think it was a distraction. England’s brightest player was Gordon, who has played for Barcelona since the start of this season.
ヒント
イングランドが2-1でリードし、さらにPKを得た場面。gets a penalty は「PKを得る」という意味。
ヒント
ケインが軸足を滑らせた直後、スペインは2人を交代で投入。sends on two は「2人をピッチに送り出す=2人を交代で入れる」という意味。
ヒント
交代で入ったバエナが5分後に2-2の同点にした場面。makes it 2-2 は「スコアを2-2にする」という意味。
ヒント
オヤルサバルが3-2の決勝点を決め、逆転を完成させた。turnaround はここでは「試合をひっくり返す逆転」の意味。
THE MORNING 5
01 オヤルサバル、EURO決勝に続きイングランド戦で決勝点 2024年のEURO決勝でイングランドを破る決勝点を決めた選手が、ウェンブリーでも勝ち越し点を決めた。マルカによれば、スペイン代表での31点目だった1 , 3 。
02 外れたPKの「2度触り」は、スペインの間接FKに マルカによれば、規則解釈の変更後は、PKで2度触りが起きて失敗した場合、相手の間接FKで再開する。ケインが決めていれば、やり直しになっていた9 。
03 リーズのトラフォード、W杯の全試合ベンチから先発へ 夏にリーズへ移ったGKは、W杯の8試合をすべてベンチで過ごした。トゥヘル監督は、この期間の4試合をピックフォードと2試合ずつ分けると話している10 , 11 。
04 4分間の2失点で、W杯8試合の失点を上回る スペインがW杯の8試合で失ったのは1点だけだった。その1点を含め、W杯でスペインが許した大きな好機は、どれもサイドからのボールに合わせたヘディングだった12 , 13 。
05 次は29日、イングランドは敵地でチェコ、スペインはクロアチアと どちらも英国時間19時45分(日本時間30日3時45分)にキックオフする。スペインはセビージャで、同じ勝点3のクロアチアを迎える14 , 15 。
01 RESULTS & HIGHLIGHTS 試合結果とハイライト
W杯後最初の公式戦で、イングランドは前半に奪った2-1のリードを守れなかった。スペインは後半の2点で逆転し、無敗を39試合に伸ばした1 。
UEFAネーションズリーグ(リーグA・グループ3)
NATIONS LEAGUE 9/27 03:45 JST ─ ウェンブリー/ 観衆 84,525人
⚽ 36′ アンソニー・ゴードン ⚽ 40′ ハリー・ケイン ⚽ 2′ ラミネ・ヤマル ⚽ 60′ アレックス・バエナ ⚽ 74′ ミケル・オヤルサバル
前半 2-1。54分にケインのPKがクロスバーに当たった1 , 2 。
47.2% 支配率 52.8%
13 (5) シュート (枠内) 15 (5)
6 CK 3
3 警告 0
スペインは2分、ゲイのボールロストからヤマルが先制し、前半の半ばまでにフェラン・トーレスが1対1を2度決め損ねた。スペイン流のパス回しをやめて直接的に攻めたイングランドは、36分の速攻からゴードン、40分にケインが決めて前半を2-1で終える。54分にケインのPKがクロスバーに当たった後、55分に入ったバエナが60分に同点弾を決め、74分にはバエナのパスからオヤルサバルが勝ち越した1 , 2 , 12 , 16 。
特別号のため、対象はこの1試合。
02 TABLE IMPACT 順位表への影響
第1節を終えて、スペインとクロアチアが勝点3で並び、イングランドは3位となった。リーグAの各組は上位2か国が来年3月の準々決勝へ進む。UEFAが9月15日に発表した今大会の昇降格では、4つの組の3位のうち上位2か国がリーグAに残り、3位の下位2か国と4位の上位2か国がリーグBの2位とのプレーオフに回り、4位の下位2か国がリーグBへ降格する12 , 17 , 18 , 19 。
UEFAネーションズリーグ リーグA・グループ3 ─ 第1節終了時点
順位 チーム 試合 得失点 勝点 今節
1 スペイン 1 +1 3 ○ イングランドに3-2
2 クロアチア 1 +1 3 ○ チェコに2-1
3 イングランド 1 −1 0 ● スペインに2-3
4 チェコ 1 −1 0 ● クロアチアに1-2
順位はESPNの順位表(2026年9月27日取得)による。クロアチアは敵地プラハでチェコに2-1で勝った。3位・4位の扱いは4つの組の同順位どうしの比較で決まるため、組内の順位だけでは決まらない17 , 19 , 20 。
03 THE TURNING POINT 勝敗を分けた一手
PKがクロスバーを叩いた直後の55分、スペインは前線の2人を替えた。途中出場のバエナとオヤルサバルが、60分と74分の2得点の両方に絡んだ2 , 3 。
SUB
55分
後半の立ち上がりはイングランドが押した。49分にはCKの流れからクアンサーが頭で合わせ、51分にはベリンガムがロドリに倒されてVARの介入でPKとなる1 , 2 。54分にケインがクロスバーに当てた直後の55分、デ・ラ・フエンテ監督はフェラン・トーレスとニコ・ウィリアムズを下げ、オヤルサバルとバエナを入れた。マルカは、下がった2人はW杯決勝時の先発から入れ替わっていた選手で、入った2人はW杯で不動だった選手と書く2 , 3 。60分、オライリーのパスが右ウイングのダニ・オルモへ渡り、オルモのパスを受けたバエナが肩を落として間合いを作り、エリアの外から右足で決めた21 , 22 。74分は、アイメリク・ラポルテからのパスをペナルティーアークのすぐ外の空いた場所で受けたバエナが、角度をつけたパスでオヤルサバルを走らせ、オヤルサバルがトラフォードの上を越えるループで決めた。トゥヘル監督は3点目を「中央を割られた」と振り返っている16 , 21 。デ・ラ・フエンテ監督は、PKが決まって3-1になっていても「同じように反応したはずだ」と話した23 。
裏付け ─ 55分以降のシュートはスペイン7本・xG1.08・2得点、イングランド5本・xG0.22・0得点。スペインの7本のうち4本は、入った2人が打つか、バエナのパスから生まれた(フットモブのショットマップと実況から本紙集計)2 , 5 。
見落とせない点 ─ 2点とも、イングランドの側のプレーから始まっている。60分はオライリーのパスが相手に渡った場面で、74分についてスカイの速報は、押し込まれて下がったイングランドがバエナのスルーパスで崩されたと記す。トゥヘル監督も、PKが決まっていれば「決定的な瞬間になったかもしれない」と話しており、交代だけで流れが変わったとは言えない
6 , 12 , 24 。
TACTICAL BOARD ─ 戦術Q&Aテーマ:ペナルティーエリア手前
イングランド 2–3 スペイン / 2–1で迎えた55〜74分
Q. PKを外した直後、 途中出場の2人にエリア手前をどう使われた?
A. ガーディアンのライブ実況では、60分はオライリーのパスが右ウイングのオルモへ渡り、オルモのパスを受けたバエナがエリアの外から決めた。74分は、ラポルテがバエナへパスを通し、バエナが角度をつけたパスでオヤルサバルを走らせた21 。映像で確かめると、2点ともオヤルサバルの縦の走りが守備者を引きつけていた。60分はつられたアンダーソンの背後をパスが通り、バエナはペナルティーアークの中で受けて打った。74分は、センターサークルの前端からガーナーとアンダーソンの間を縦に通したパスをバエナがアークの手前で受け、オヤルサバルにつられて下がったコンサとゲイの間へスルーパスを出した。トゥヘル監督は3点目を「中央を割られた」と振り返っている16 。
前提 55分、スペインは何を替えたか
〜55′交代前 フェラン ニコ・ウィリアムズ
4-2-3-1の1トップと左ウイング
55′〜2人同時
オヤルサバルがフェランと、バエナがニコ・ウィリアムズと交代した。入った2人の配置は出典で確認できていない
破線の枠は交代で下がった選手。入った2人は配置を確認できないため、札にしていない1 , 2 。
得たもの ─ W杯の主力2人
マルカは、入った2人をW杯で不動だった選手と書く。バエナは5分後に同点弾を決め、74分にはオヤルサバルの決勝点をアシストした2 , 3 。
危険にさらしたもの ─ 前半の決定機を作った組
下げたフェランは、前半に1対1を2度作っていた。デ・ラ・フエンテ監督は試合後、フェランの働きがオヤルサバルに生きたと話している12 , 23 。
4場面 同点弾と決勝点を一手ずつ追う
1 戻しがずれ、オルモが奪う60′ 仕掛け ─ 60分、右の奥で奪う
3
6
1
10
2
15
オライリー
ゲイ
オルモ
バエナ
ガーディアンのライブ実況によれば、オライリーのパスはエリアのすぐ外の右ウイングにいたオルモへまっすぐ渡った。BBCは、自陣深くで奪われたパスと書く6 , 21 。映像では、オライリーはエリアの右角の高さのタッチライン寄りから、ゴールラインから5mほどのところにいたゲイへ戻そうとしたが、パスが少し内側へずれ、詰めていたオルモに奪われた。オルモが奪ったのは、エリアの右外5mほど、ゴールラインから10mほどの位置だった。
2 おとりの縦の走り、アークの中で打つ60′ 相手の対応 ─ 60分、アンダーソンがつられる
21
8
1
15
5
2
13
オヤルサバル
コンサ
バエナ
60′ xG 0.14
GKトラフォード
ガーディアンは、バエナが肩を落として間合いを作ったと書く22 。映像では、直前にオヤルサバルがエリアの少し内側を縦に走り、8番のアンダーソンがつられて下がった背後を、オルモのパスが通った。バエナはペナルティーアークの中で受け、左前から詰めてきたコンサとの間合いを、右足のアウトサイドで少し右へ持ち出して取り、アークの中から打った。二重の輪はフットモブに記録されたシュート位置。GKの位置は記述にもとづく模式。
3 センターサークルから、中盤の間を縦に74′ 相手の対応 ─ 74分、ガーナーとアンダーソンの間
14
18
8
15
21
ラポルテ
ガーナー
アンダーソン
バエナ
オヤルサバル
ガーディアンのライブ実況は、ラポルテにバエナへのパスを通させるべきではなかったと書く21 。映像では、ラポルテはセンターサークルの前端(左右は中央)から、ガーナーとアンダーソンの間を縦に通した。受けたバエナはペナルティーアークの5mほど手前の中央にいて、オヤルサバルは同じ高さの7mほど右にいた。
4 コンサとゲイの間へ、ループで決着74′ 結果 ─ ゴール前を拡大
22
5
15
6
1
21
13
2
バエナ
コンサ
ゲイ
オヤルサバル
74′ xG 0.61
GKトラフォード
ループ
ガーディアンのライブ実況では、オヤルサバルは走りながら1度触れて、左足でトラフォードの上を越える柔らかいループを決めた21 。トゥヘル監督はこの失点を「中央を割られた」と表現している16 。映像では、バエナは中央の少し左でクアンサーに見られていたが、受ける直前に内へ入り、コンサとクアンサー(間は4mほど)のほぼ中間の少し後ろで後ろ向きに受けて、右足でボールを少し動かした。まっすぐ前へ走るオヤルサバルにコンサがつられて下がり、バエナはコンサとゲイの間へスルーパスを出した。オヤルサバルは左足のアウトサイドでかすめるようにトラップし、次の一歩でループを打った。トラフォードは打たれる直前にはゴールエリアの中にいて、打たれた直後にゴールエリアの外へ滑り出たが、越された。二重の輪はフットモブに記録されたシュート位置。
ボールの経路(模式)
選手の移動(模式)
1 プレーの順序
二重の輪=記録されたシュート位置
白い点=映像で確認した位置関係
白=スペイン(上へ攻撃)/色付き=イングランド
検討 イングランドにはどんな手があったか
実際に記述された動き ─ 記述として確認できるのは3つ。①60分は、オライリーのパスが右ウイングにいたオルモへまっすぐ渡った21 。②74分は、ラポルテのパスをバエナがペナルティーアークのすぐ外の空いた場所で受けた。ガーディアンのライブ実況は、守備の間隔が広すぎたと書く21 。③トゥヘル監督は、深い守備は「素晴らしかった」としたうえで、3点目は「中央を割られた」と振り返った16 。
そこから検討する対応策 ─ 以下は本紙の仮説である。映像で確かめたのは、60分と74分の出し手・受け手と、関与した守備者の位置関係までで、守備者それぞれの判断の理由は特定していない。上の記述と映像から検討しうる選択肢を並べた。
対応案 狙い 代償・検討点
A 縦の走りを最終ラインへ受け渡す 映像では、60分はアンダーソンが、74分はコンサが、オヤルサバルの縦の走りにつられて下がり、空いた場所をパスが通った。走り込む選手を最終ラインへ受け渡し、エリア手前の受け手の近くに残れば、バエナへのパスコースを消せる。 受け渡しが遅れれば、オヤルサバルを背後へフリーで走らせる。74分は実際に、その走りへスルーパスが通った。
B 出し手に寄せる 74分の起点は、センターサークルの前端にいたラポルテの縦パスだった(映像で確認)。最終ラインの出し手に前線から寄せれば、中盤の間を通す1本そのものが減る。 前線が寄せに出れば、その後ろの中盤が空く。70分に入ったガーナーは、ロドリを抑える役も担っていた(BBC)。
比較 同じ「背後への1本」は、前半には決まらなかった
16分 ヤマルのスルーパスでフェラン・トーレスが抜け出したが、トラフォードに止められた2 , 12 。
27分 アンダーソンのパスをヤマルが奪い、ロドリのスルーパスでフェラン・トーレスが1対1になったが、左へ外した2 , 12 。
74分 バエナの角度をつけたパスでオヤルサバルが抜け出し、ループで決めた21 。映像では、コンサとゲイの間を通したスルーパスだった。
未確認 前半の2本と74分の違いが、出し手の位置、受け手の走り出し、イングランドの最終ラインの高さのどれにあったかは特定できていない。
経過 55分の交代の後、シュートはどう動いたか
46〜54′ 55′〜
イングランド 2本(PKを含む)/xG1.08/得点0 5本/xG0.22/得点0
スペイン 0本 7本/xG1.08/得点2
フットモブのショットマップから本紙が集計した。xGはシュートごとの値の単純合計で、イングランドの46〜54′はPK(0.79)を含む。シュート本数は攻撃機会の数ではない。数字は交代の後に起きたことの記録で、交代の良し悪しを判定するものではない5 。
次に見る点 ─ 縦の走りにつられず、エリア手前の受け手へのパスコースを消せるか(9月29日、敵地のチェコ戦)。
図の読み方。白い点を付けた選手は、動きと位置関係を試合映像で確認したもので(編集部確認、2026.9.27)、ショットマップ等に記録された座標ではない。二重の輪は、フットモブのショットマップに記録されたシュート位置で、その選手がシュートを打った時点のもの。白い点の無い選手の位置と、白い実線のボールの経路、水色の破線の選手の移動、点線の輪の移動前の位置は、試合記事・実況と映像の記述にもとづく模式で、特定の瞬間の座標ではない。場面2のGKの位置は、映像でも特定しておらず記述にもとづいて置いた。関与を確認できた選手とGKだけを描き、それ以外の選手は位置を特定していないため描いていない。交代の時刻はESPNの実況とマルカの55分に揃えた(フットモブは54分と記録)2 , 3 , 5 。
04 PLAYER REPORTS 選手ミニレポート
GOODとPOORを2人ずつ挙げた。敗れたイングランドからゴードンをGOODに、勝ったスペインからフェラン・トーレスをPOORに入れる。
イングランド 2–3 スペイン (→ 結果)
GOOD
アレックス・バエナ
スペイン(アトレティコ・マドリード) / 途中出場 / 55分から / 1得点1アシスト
55分にニコ・ウィリアムズと代わって入り、60分にはヤマルとのパス交換からヤマルのシュートを引き出した。同じ60分、オライリーのパスが渡ったオルモからボールを受け、肩を落として間合いを作ると、エリアの外から右足で右下隅に決めた。74分にはペナルティーアークのすぐ外の空いた場所でラポルテからのパスを受け、角度をつけたパスでオヤルサバルの決勝点を演出している2 , 21 , 22 。
マルカによれば、スペイン代表での4点目。68分にもエリアの外から枠へ飛ばした2 , 3 。
アンソニー・ゴードン
イングランド(バルセロナ) / 左ウイング / 70分 / 1得点
36分、スペインの攻撃でニコ・ウィリアムズが足を滑らせ、ボールがアンダーソンへこぼれたところから速攻に出た。ゴードンはベリンガムとパスを交換して抜け出し、GKウナイ・シモンとの1対1を右足で冷静に決めた。BBCは、この日のイングランドで最も際立った選手と評している1 , 22 。本人は試合後、「差は無いと思う。PKが入っていれば、そのまま勝っていたと思う」と話した25 。
BBCの採点は8で、ベリンガムと並んでチーム最高。BBCの読者投票でも最優秀選手に選ばれた。70分にモーガン・ロジャースと交代1 , 2 , 26 。
POOR
マルク・ゲイ
イングランド(マンチェスター・シティ) / 左センターバック / 89分
2分、自陣から組み立てようとしたが前方のパスコースを消され、向きを変えたところでヤマルにボールを奪われた。BBCのフィル・マクナルティ記者はこの動きを「不可解なターン」と書き、そのままヤマルに先制点を許している。62分にはオルモのシュートをブロックしたが、69分に警告を受けた1 , 2 , 21 , 22 。
BBCの採点は5で、この試合のイングランドで最も低い。89分にジャラッド・ブランスウェイトと交代2 , 26 。
フェラン・トーレス
スペイン(パリ・サンジェルマン) / センターフォワード / 55分
前半にヘディングでネットを揺らしたが、オフサイドで取り消された。16分にはヤマルのスルーパスで抜け出してトラフォードに止められ、27分にはロドリのスルーパスで再び1対1になりながら、右足のシュートを左へ外した2 , 12 。フットモブの集計では、この2本のxGは合計1.06で、得点は0だった5 。
55分にオヤルサバルと交代。デ・ラ・フエンテ監督は試合後、「フェランは偉大な点取り屋だ」とかばった2 , 23 。
05 STAT OF THE DAY 今日のデータ1選
敵陣のペナルティーエリア内でのタッチは、イングランドがスペインの2倍を超えた。それでもxGは、スペインが大きく上回った1 , 5 。
36 / 15
敵陣PA内のタッチ(イングランド/スペイン)。xGは1.74対3.12でスペインが上回った
出所: フットモブ、2026.9.27取得(PA内タッチはBBCの試合スタッツも同じ値)
イングランドは敵陣のエリア内で36回ボールに触れ、スペインの15回を大きく上回った。それでもxGは、PKを除くとイングランド0.95、スペイン3.12だった。BBCの試合スタッツでは、1対1のシュートがスペイン4本、イングランド1本で、スペインは少ないタッチで決定機を作っていた1 , 5 。トゥヘル監督は差を「最後の20メートル」の技術の精度だと表現しており、この数字はその言葉に重なる12 , 16 。
DATA BOARD
指標 イングランド スペイン Note
xG 1.74 3.12 イングランドはPKの0.79を含む
枠内シュート 5 5 同数。得点は2対3だった
敵陣PA内タッチ 36 15 後半だけなら26対5
ビッグチャンス 3 6 スペインは6回のうち4回を逃した
xG・ビッグチャンス・敵陣PA内タッチ(前後半別を含む)はフットモブ、枠内シュートはフットモブとBBCの試合スタッツで一致した値。イングランドのxGはPKを除くと0.95になる1 , 5 。
イングランド PA内タッチ 36回
スペイン PA内タッチ 15回
イングランド xG(PK除く) 0.95
スペイン xG 3.12
データ小話 ─ ガーディアンのアンドリュー・ビーズリー記者は試合前、W杯のスペインが8試合で許したのは1点だけで、Optaが「ビッグチャンス」と定める好機を許した4回は、どれもサイドからのボールに合わせたヘディングだったと分析していた。この試合のイングランドのクロスは25本(スペインは5本)。40分の2点目は、オライリーのクロスにケインが頭で合わせ、ククレジャに当たって入った
1 , 13 , 22 。
07 RISING 評価を上げた若手
20歳のマイルズ・ルイス・スケリーは、代表で初めて中盤の中央に先発した26 。
1 マイルズ・ルイス・スケリー
アーセナル / 中盤 / 20歳 / 先発70分
BBCは、アーセナルでの活躍を受けた代表初の中盤中央での先発と書き、スペインの司令塔ロドリへの配球を断つ難しい役を任されたうえで「堅実だった」と評した。69分には左足のミドルを枠へ飛ばし、GKウナイ・シモンに止められている。ガーディアンのライブ実況は70分の交代の際に、ゴードンとともに「素晴らしかった」と書き、ルイス・スケリーを「本物の中盤の選手に見える」と記した2 , 21 , 26 。
FAの選手紹介によれば、代表デビューは2025年3月。今回の合宿には、アレクサンダー・アーノルドのほかに再招集された6人の1人として加わった。役割を引き継いだのは、70分に入ったジェームズ・ガーナーで、BBCはガーナーもロドリを抑える役を担ったと書く4 , 26 , 27 。
評価で見落とせない点 ─ 前半には、ルイス・スケリーのパスミスからスペインにCKを与え、そのCKからフェラン・トーレスのヘディングが生まれた(オフサイド)。中盤の中央での評価は、1試合の70分で固まるものではない12 。
08 ONE TO WATCH 今日の注目株
PLAYER FEATURE
ジェームズ・トラフォード
リーズのGK。W杯では8試合すべてベンチで、この試合が公式戦での代表初出場だった。
トゥヘル監督は、W杯で全試合に出たジョーダン・ピックフォードではなく、23歳のトラフォードを先発に選んだ。16分にはフェラン・トーレスとの1対1を止め、足元の技術も見せた。3失点について、BBCのマクナルティ記者は「どれも防ぎようがなかった」と書いている1 , 10 , 11 。監督は「プレミアリーグの開幕から良く、リーズで正GKとして出場時間を得ている」と起用の理由を説明し、「ジョーダンに落ち度は何も無い」とも付け加えた11 。
マンチェスター・シティのアカデミー出身で、2023年夏にバーンリーへ移ると、28試合で67失点を喫し、2023-24年の終盤に正GKの座を失った。2024-25年はバーンリーの昇格に貢献し、チームの失点は16にとどまった。昨季はシティへ戻ったが、ジャンルイジ・ドンナルンマの加入で2番手となる。それでもFAカップ決勝とカラバオ杯決勝には先発し、今夏、最大4500万ポンドの契約でリーズへ移った11 。地元紙ヨークシャー・イブニング・ポストは、クラブ史上最高額の補強で、新たな正GKと紹介している10 。
BBCによれば、トラフォードの今季の好調もあって、リーズはプレミアリーグで5位につける。トゥヘル監督はこの期間の4試合を、ピックフォードと2試合ずつ分けると話しており、代表の正GKをめぐる競争が始まった11 。
別の視点 ─ 元イングランド代表GKのポール・ロビンソン氏はBBCラジオで、「ピックフォードは非常に落胆しているだろう。正GKなら、なぜ世界王者との試合で出ていないのか」と話した
11 。
次に見る試合 ─ 9月29日(日本時間30日3時45分)、敵地のチェコ戦。ガーディアンは、トゥヘル監督がこの試合もトラフォードに任せると伝えている
7 , 14 。
09 MANAGER RATINGS 監督の采配採点 (10点満点)
勝敗を動かした交代と、前半の4分間の逆転の両方を採点に入れた。
トーマス・トゥヘル (イングランド) 6.1
プラン適合 GKにトラフォード、右サイドバックにクアンサーを選んで4-2-3-1で入った。後方からのつなぎで捕まり、2分に失点。前半の半ばまでに1対1を2度許した。
交代の効果 70分にロジャースとガーナー、83分にギブス・ホワイトとカルバート・ルーウィン、89分にブランスウェイト。55分以降のシュートは5本、xGは0.22にとどまった。
試合中の修正 スペイン流のパス回しをやめ、直接的に攻めてから4分で2点。BBCは、自分たちの持ち味で戦ったときに脅威を与えたと評した。
効いた点 敵陣での奪取から速攻。監督はBBCラジオに、前半だけで高い位置での奪取が15回あったと話した。
効かなかった点 1点目と2点目は自陣でのボールロストから。3点目は監督自身が「中央を割られた」と認めた。
別の視点 ─ トゥヘル監督は「技術の精度以外に差は無かった」と話したが、BBCのマクナルティ記者は、スペインの決定力がもう少し高ければ、イングランドが点を取る前に4点差がついていてもおかしくなかったと疑問を呈した2 , 5 , 16 。
ルイス・デ・ラ・フエンテ (スペイン) 7.7
プラン適合 W杯決勝から先発を入れ替え、フェラン・トーレスとニコ・ウィリアムズを起用。2分に先制し、前半の半ばまで決定機を重ねた。
交代の効果 55分に入ったバエナとオヤルサバルが、後半の2点を決めた。70分にペドリ、82分にミケル・メリーノを入れた。
試合中の修正 1点を追う展開で、PK失敗の直後に前線の2人を同時に替えた。
効いた点 55分以降のシュートは7本、xGは1.08で、イングランドの5本・0.22を上回った。
効かなかった点 36分と40分の4分間で2失点。W杯8試合の失点を、この4分で上回った。
別の視点 ─ デ・ラ・フエンテ監督は「6、7分間、強豪国に苦しめられた」と認めつつ、試合は全体として制御できていたと振り返った。マルカは、この2枚替えを「スペインの顔を変えた」と評している3 , 12 , 23 。
10 PREMIER LEAGUE PLAYERS 今日のプレミアリーグ所属選手
この試合に日本人選手はいない。出場した31人のうち、プレミアリーグのクラブに所属するのは13人で、イングランドが12人、スペインはアーセナルのミケル・メリーノ1人だった。リーズの2人は田中碧 の同僚で、10月10日の再開初戦ではアーセナルの4人と顔を合わせる4 , 5 , 28 。
PL SPOTLIGHT
ニコ・オライリー
マンチェスター・シティ / 左サイドバック / 21歳 / 先発90分 / 1アシスト
40分に逆転の2点目を演出し、60分には同点弾の起点になった。
40分、左サイドを抜け出してクロスを送り、ケインのヘディングはククレジャに当たってゴールに入った。60分には自陣深くで出したパスを奪われ、オルモからバエナへつながって同点とされる。67分にはヤマルへのファウルで警告を受けた2 , 6 , 20 。BBCの採点は6で、ヤマルへの対応は良かったとしたうえで、2点目につながったボールロストを挙げた26 。所属クラブが告発の大半で有罪と報じられた翌日の試合で、先発したシティの3人のうち2人のミスが失点に絡んだ。ロイ・キーン氏はITVで影響があったと見たが、ケインは「代表にいるときは、クラブのことは脇に置く」と否定している6 。トゥヘル監督も「個々のミスを映像で見せても意味は無い」とし、翌日の振り返りでは良かった点を強調すると話した7 。FAの選手紹介によれば、代表デビューは2025年11月だった4 。次に見るのは、10月11日のリバプール戦(敵地)で左サイドバックの先発に入るかどうか。
LOCAL EYE ─ 英国現地から
マンチェスター・シティ / クラブ公式 ─ 「シティの3人が先発」
2つの場面を、クラブ公式もそのまま書いた。 シティ公式は、アンダーソン、ゲイ、オライリーの3人が先発したと伝え、ゲイがヤマルにボールを奪われた場面、オライリーが左を抜け出してケインへ送ったクロス、オライリーのパスミスからの同点弾を順に記した。同じ記事は、クロアチア代表のシティの2人がチェコ戦の勝利にフル出場したことも伝えている20 。
リーズ / YORKSHIRE EVENING POST ─ リーズの新正GKがウェンブリーへ
地元紙は試合前から、2人の起用を追っていた。 ヨークシャー・イブニング・ポストは、トラフォードを夏に加わったクラブ史上最高額の補強で新たな正GKと紹介し、W杯の8試合はすべてベンチだったと書いた。同僚のカルバート・ルーウィンは好調を買われての再招集で、この試合は83分からケインに代わって出場した2 , 10 。
ALL PREMIER LEAGUE PLAYERS ─ 出場したプレミアリーグ所属選手
選手 クラブ 出場 今日のポイント 次に見る点
ジェームズ・トラフォード リーズ
先発90分
公式戦での代表初出場。16分にフェラン・トーレスとの1対1を止めた11 , 12 。
10月10日のアーセナル戦(敵地)。リーズの正GKとして無失点で抑えられるか。
エズリ・コンサ アーセナル
先発90分
右のセンターバックで先発。BBCは、立ち上がりの不安定さから立て直したと評した26 。
10月10日のリーズ戦。先発に名を連ねるか。
マルク・ゲイ マンチェスター・シティ
先発89分
2分のボールロストが先制点に。62分にはオルモのシュートをブロックした21 , 22 。
10月11日のリバプール戦(敵地)。センターバックの先発に入るか。
ニコ・オライリー マンチェスター・シティ
先発90分
40分にケインの得点へつながるクロス。60分のパスミスが同点弾の起点になった20 。
10月11日のリバプール戦。左サイドバックの先発に入るか。
マイルズ・ルイス・スケリー アーセナル
先発70分
代表で初めて中盤の中央に先発し、ロドリへの配球を断つ役を担った26 。
10月10日のリーズ戦。クラブでどの位置に入るか。
エリオット・アンダーソン マンチェスター・シティ
先発90分
36分の同点弾は、アンダーソンがボールを拾ったところから始まった。前半には危険な位置で奪われ、フェラン・トーレスの決定機を招いた22 , 26 。
10月11日のリバプール戦。中盤の先発に入るか。
ブカヨ・サカ アーセナル
先発83分
66分のカーブをかけたシュートは、ファーポストのわずか外。BBCは「静かな夜」と評した21 , 26 。
10月10日のリーズ戦。右ウイングで得点に絡めるか。
ジェームズ・ガーナー エバートン
途中20分
追加招集の1人。70分にルイス・スケリーと代わり、ロドリを抑える役を引き継いだ26 , 29 。
10月11日のハル・シティ戦(敵地)。中盤の先発に入るか。
モーガン・ロジャース チェルシー
途中20分
70分にゴードンと交代。88分には右からのクロスでCKを得た21 。
10月10日のボーンマス戦(ホーム)。先発に入るか。
モーガン・ギブス・ホワイト ノッティンガム・フォレスト
途中7分
追加招集の1人。83分にサカと代わり、左ウイングに入った26 , 29 。
10月11日のクリスタル・パレス戦(敵地)。攻撃の中心として先発するか。
ドミニク・カルバート・ルーウィン リーズ
途中7分
83分にケインと交代した。好調を買われての再招集だった2 , 10 。
10月10日のアーセナル戦。リーズの1トップで得点できるか。
ジャラッド・ブランスウェイト エバートン
途中1分
89分にゲイと交代して最終ラインへ入った2 , 26 。
10月11日のハル・シティ戦。センターバックの先発に入るか。
ミケル・メリーノ アーセナル
途中8分
スペインで唯一のプレミアリーグ所属の出場者。82分にオルモと代わって入った2 , 5 。
10月10日のリーズ戦。先発に入るか。
出場時間は90分を基準に数えた。所属はイングランドサッカー協会(FA)公式の選手紹介とフットモブの試合データによる。控えのうち、イングランドはピックフォード(エバートン)ら7人、スペインはアーセナルのダビド・ラヤとマルティン・スビメンディ、クリスタル・パレスのイェレミ・ピノらが出番の無いまま終わった1 , 4 , 5 。
11 INJURY & SUSPENSION WATCH 負傷・出場停止ウォッチ
試合中の負傷交代は無かった。警告はイングランドの3枚(67分オライリー、69分ゲイ、81分ベリンガム)だけだった。イングランドは合宿前に5人が負傷で辞退し、ガーナーとギブス・ホワイトを追加招集している1 , 2 , 29 。
選手 クラブ 事由 情報源 復帰見込み 影響する試合
マルク・ククレジャ レアル・マドリード 57分、クアンサーのシュートを顔に受けて試合が止まった。そのままフル出場した。
実況
状態についての発表は無い2 , 5 , 30 。
9月29日のクロアチア戦。
コール・パーマー チェルシー 軽い筋肉系の問題で、代表の4試合を辞退した。
報道
復帰時期は発表されていない29 。
10月10日のボーンマス戦。
デクラン・ライス アーセナル 負傷で辞退した5人の1人。ガーディアンは、長年の負担と、昨季後半に抱えたハムストリングの神経の問題を踏まえた休養と伝える。
報道
クラブ側の発表は無い29 。
10月10日のリーズ戦。
マーカス・ラッシュフォード マンチェスター・ユナイテッド 20日のフラム戦で77分に退き、股関節の付け根のあたりを押さえていた。代表を辞退。
報道
負傷の程度は発表されていない29 。
10月10日のトッテナム戦。
12 NEXT UP 次に見るべき試合
代表の期間は10月6日まで続く。イングランドは29日に敵地でチェコ、10月3日に敵地でクロアチアと戦い、6日にウェンブリーへチェコを迎える。プレミアリーグは10月10日に再開する7 , 28 。
NATIONS LEAGUE
9/30 03:45 JST
スペイン vs クロアチア(セビージャ)
勝点3で並ぶ2か国の対戦。先発にバエナとオヤルサバルを戻すか3 , 15 。
Premier League
10/10 20:30 JST
アーセナル vs リーズ
この試合に出たサカ、ルイス・スケリー、コンサ、メリーノと、トラフォード、カルバート・ルーウィンが顔を合わせる28 。
Premier League
10/12 00:30 JST
リバプール vs マンチェスター・シティ
ゲイ、オライリー、アンダーソンの3人が、中断明けにアンフィールドへ向かう28 。
13 FLEET STREET 英国現地紙・ファンの論調
英国の2媒体は、イングランドの良くなった点と残る課題の両方を指摘した。スペインのマルカは、55分の交代を勝因に挙げている3 , 16 , 30 。
PRESS VIEW ─ 英国・スペインの論調
BBC SPORT(フィル・マクナルティ記者)
マクナルティ記者は、トゥヘル監督が掲げた「混沌を受け入れる」姿勢について、統制の無い混沌はトップレベルでは負けにつながると書いた。スペインのパス回しをまねて自らピンチを招くのをやめ、イングランド本来の戦い方に戻ったときには力と速さで脅威を与えたと認めつつ、直近6試合で13失点(トゥヘル体制の最初の17試合は7失点)という数字を挙げ、守備のもろさを指摘した16 。
別の見方 ─ トゥヘル監督は同じ記事の中で「混沌が多かったとは思わない」と反論し、マンツーマンで臨んだ前半に高い位置での奪取を重ねたと説明した16 , 24 。
THE GUARDIAN(バーニー・ロネイ記者)
ロネイ記者は、W杯準決勝のアルゼンチン戦とこの試合のどちらも、イングランドがW杯の決勝進出国を相手に1点をリードし、55分前後を境に流れを失って、残り35分を0-2で落としたと指摘した。ただし、アトランタより内容は良く、相手も強かったとして「少なくとも、一定の前進ではあった」とも書く。70分にスペインがペドリ、イングランドがガーナーを入れた場面に、中盤の差が表れたと見ている30 。
別の見方 ─ ロネイ記者が70分の交代を分かれ目と見る一方、スペインの2点目と3点目は、それより前の55分に入った2人から生まれた2 。
MARCA(ホセ・ルイス・アジェゲ記者)
マルカのアジェゲ記者は「デ・ラ・フエンテの決断に誰が異を唱えられるだろうか」と書き出し、前半だけでW杯全体より多く失点したスペインが、55分にW杯決勝から先発を入れ替えた2人を下げ、W杯で不動だった2人を戻した判断を称えた。2人の交代が「ミスを成功に変えた」とし、バエナの同点弾の後、誰もほとんど喜ばずに再開を急いだ場面に、このチームの勝利への強い執念を見ている3 。
別の見方 ─ 同じ試合を、キャプテンのケインは「別の日なら、勝っていたのは自分たちだ」と振り返っている14 。
WATCH NEXT
ロネイ記者は、アルゼンチン戦とこの試合で、イングランドが55分前後から主導権を失ったと書いた。29日のチェコ戦でリードを奪ったとき、同じ時間帯に中盤を保てるのか。55分からの15分を見れば、この時間帯の失速がW杯から続く傾向なのか、一時的なものなのかが見えてくる。
補 SOURCES 出典
脚注は本文の主張に対応する。観衆・支配率・シュート・CK・警告・敵陣PA内タッチ・クロス・1対1のシュートはBBCの試合ページ、xG・ビッグチャンス・前後半別のPA内タッチ・シュートの位置はフットモブ、得点・交代・警告・試合中断の時刻とアシストはESPNの実況による。所属クラブはイングランドサッカー協会(FA)公式の選手紹介とフットモブの試合データで確認した。英語とスペイン語の記事・会見の引用は本紙の訳。
注 NAME NOTES 表記注記
以下の固有名詞は日本語表記の確認が済んでおらず、暫定表記としている。( )内は原綴り。確認できた名前は、この注記から外す。
選手・監督 マルク・ゲイ(Marc Guéhi)、 ニコ・オライリー(Nico O’Reilly)
記者・解説者ほか フィル・マクナルティ(Phil McNulty)、 アンドリュー・ビーズリー(Andrew Beasley)、 バーニー・ロネイ(Barney Ronay)、 ホセ・ルイス・アジェゲ(José Luis Allegue)
PREMIER LEAGUE DAILY
27 Sept (Sun) の試合 / 特別号 / 発行 2026.9.27 JST